れれのーと うるとら

けろけろと いろんなろぐを はきだします

個人的炎上プロジェクト対応心得集

この記事は Ubiregi Advent Calendar 2021 10日目のエントリです。

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こんにちは、れれのーとです。

今年もアドベントカレンダーの時期になりました。突然冬らしい気候になりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。わたしはいつも通りです。

さて、アドベントカレンダーといえばクリスマス。クリスマスといえば障害対応。と書いたのが2年前。 今年は過去の思い出から。プロジェクトが赤々と燃え盛るさなか、追加メンバーとして指名され急遽参加することになったり、突然プロジェクトリーダーを引き継ぐことになった時のことを思い出しながら、炎上プロジェクトの鎮火を命じられて途中参画した時の心得のようなものを綴ってみます。

取り急ぎプロジェクトのタイトルをなんとなくおぼえる

ものすごく当たり前のことを書きましたが、世の中には途中でプロジェクトのタイトルが変わるケースが存在します。過去のタイトルで呼ぶことに慣れてつい口が動いちゃう人もいます。過去を忘れるには時間が必要なのです。過去につけられていたタイトルも知っておくといろんな立場の人と話すときに役立ちます。

最初から全部完璧に理解しようとしない

相手は炎上プロジェクトです。すでになにかしら瓦解していますし全員迷子です。 プロジェクトに参画したばかりの時は覚えることがいっぱいですし、覚える順序が存在するものもあります。最初は全体像の輪郭を把握することに専念しましょう。

具体的には

  • 何を成すプロジェクトなのか(タイトルからある程度予想はできる)
  • 何をもってプロジェクトが完了したことになるのか
  • 自分はなぜこのプロジェクトに呼ばれたのか

を最初に把握しておくとその後の理解の助けになります。 プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーとして召喚された場合は内容を聞きながら5W2Hを整理していきます。

  • When(プロジェクトを完成させますと言っちゃった日付、時期)
  • Where(このプロジェクトのゴールはどこですか?)
  • Who(プロジェクト責任者と関係者)
  • What(これはやるねって言っちゃった項目)
  • Why(このプロジェクトは誰得なんですか?)
  • How(Whatの実現方法、どれくらい見えてます?)
  • How match(予算はおいくらですか?、どこまで金積めますか?)

大事なことなので2回言いますが、相手は炎上プロジェクトです。すでになにかしら瓦解していますし全員迷子です。上記が全部きれいに決まっているわけがありません。きれいに決まってたら火なんかでません。 むしろ何も決まっていないケースすらあります。何が決まっていないのかを把握すること、決まっていないことを決めていくことが鎮火への大きな一歩になります。

ここらへんは決めの問題なので、実際に起きていることは責任者が「決める気がない」「決められるだけの材料がない」です。ただ待ってても何も決まることはないので、「決めるのに必要な材料を責任者が理解できるように渡す」「責任者の了承を得て自分で主導権を取ってしまう」「強く訴え続けて決めてもらう」の選択になることが多いです。後者は精神力勝負です。

知らないことは知らないとはっきり伝えて教えてもらう、言葉の意味を推測しない

我々は完全に迷子になっています。できる限り正確な情報を入手する必要があります。 知らない単語、知らない情報が出てきたときは見栄を張ったり知ったかぶりをせず、知らないので教えてくださいとはっきり言いましょう。「わたしはこの情報を持っていません、理解できていません」を相手に伝えることで、炎上プロジェクト中に起きやすい無茶振りミッションから自分の身を守ることに繋がります。

うっかりやり過ごしちゃった場合、すみませんわかった気になっていたのでもう一度教えてくださいと正直に申告してリカバリーしましょう。後になればなるほどわからないピースの上にピースが積み重なってしまい、動かすピースの数が多くなってしまいます。勇気を出して正直に申告しましょう。ただし訊くタイミングについて、特にお客様が同席している場所で訊くことは意図せず信用低下に繋がってしまうこともあるので考慮します。

「わたしはここにいます」を自ら発信する

共同作業なので。一番手っ取り早いのは「自分の現在地(完了、未完了の項目報告、どんぶり勘定でも構わないので完了予定、ブロッカー)」を定期的に発信することです。タスクをやり終わったときに発信じゃなくて定期的に発信するのがコツです。我々は全員迷子です。「わたしはここにいます」という信号を出し続けることが大事です。

眠くなったら寝る

相手は炎上プロジェクトです。すでになにかしら瓦解していますし全員迷子です(n回目)。 そのような過酷な状況で生き延びるのに体力はとても重要です。 体力ゲージがなくなってきたときに真っ先に故障するのは判断力です。致命的な判断ミスを犯してしまうとやり直しの量が増えてしまいます。とてもつらい。

あと1時間耐えればすべて鎮火することが明らかな場合、寝ないで頑張るは検討の余地がなくはないです。が、最後の最後でやらかすというリスクも潜んでいるので慎重に判断しましょう。寝ましょう、寝てください。

わたしの場合、寝る前にビタミンC飲料を飲んで寝ていました。回復量がちょっと多くなる気がします(あくまで個人の感想です)。昼仮眠をとる場合はホットアイマスクを使うと身体が温まるのでおすすめです。

常にゴール地点までの距離を明確にする

炎上プロジェクト終盤で意識していることです。「これだけやったらゴールですよ」を常にメンバー全員で共有しましょう。終盤で絶対やってはいけないことは「ゴールまでの道のりを遠くすること」です。なんでかというと純粋に心が折れるからです。よっぽどのことがない限りは避けるのが無難かと思います。

あとがき

綴っていくにつれて昔の炎上プロジェクトの記憶が徐々に鮮明に蘇り、わたしの心が耐えられなくなってきたのでこのへんで止めておきます。世界のあらゆる炎上しちゃったプロジェクトが少しでも早く鎮まることを祈りつつ、これから少しでも炎上プロジェクトが発生しないことを心から祈りつつ、また、この記事が炎上しないことを切に願いながらおしまいとします。

長々とお読みいただきありがとうございました。